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横綱 「朝青龍」 雑感

まぁ色々と物議をかまし世間を騒がした末に角界から放逐されてしまいましたが、「第68代横綱朝青龍」は、紛れもなく「平成の大横綱」でありました。
横綱在位42場所の勝率「.836」は、それ以前の大横綱である大鵬の「.858」、千代の富士の「.848」、貴乃花の「.813」と比べても全く遜色ありません。
しかし、朝青龍の朝青龍たる所以は、単なる「記録面」での秀逸さにではなく、永く好角家の記憶に残るその豪快無比な取り口にこそ求められるべきでありましょう。
よろず面白おかしくスキャンダル面にのみ注目して放映するテレビ等のマスコミにあっては、引退後はますます「お騒がせ男としての朝青龍」だけに着目して取り上げておるようですが、彼の力士としての輝きを忘れて欲しくないと強く思う次第です。
■ ライバル不在
曙・貴乃花・武蔵丸の三横綱が覇を競った絢爛たる一時代、しかし平成13年に曙が、平成15年に貴乃花と武蔵丸が相次いで引退した後、角界の屋台骨を独りで背負って相撲人気を支えたのが朝青龍であったことに異を唱える向きはないでしょう。
まさに無人の野を行くかのような快進撃、しかしそれはライバル不在という哀しき状況による自然な帰結であったことも、紛れもない一つの事実でありましょう。

対戦相手の多くは立会いからの速さ負け、横綱十分の体勢になられて、力を出せずに惨敗を繰り返すという負けパターンを繰り返したものでした。
そんな中にあって大関栃東、先代栃東である父親の玉ノ井親方の技能力士としての血筋をしっかり受け継いで、抜群の前さばきの良さと速攻を身上に、朝青龍と「相撲が取れる」に足る戦闘力を備えた稀有の名力士でありました。
朝青龍の向こうを張って西の正横綱に名を連ねる番付を大いに期待されたのですが、しかし哀しいかな、怪我に悩まされ大成を果たせぬまま引退してしまったのは本当に口惜しい、そんな栃東でありました。
ちなみに両者の対戦成績は、栃東の10勝15敗というものでありました。
栃東との一番をYouTubeでご覧下さい

一方、地力的には凄いモノを持つ大関魁皇。もしも右上手を引き合った体勢から相撲が始まるのであれば、誰もこの大関に勝てないのではないかと思わせる、そんなパワフルな魁皇ではあります。
しかし朝青龍は立会いの速さから生み出されるプレッシャーと前さばきで、魁皇充分のこの右上手を滅多に取らせてくれない。
ですから地力的には決してひけを取らない魁皇も、対戦成績では魁皇の12勝25敗と大きく差をつけられておりました。
でも右上手を取ったら本当に強いんですよ、魁皇は。
魁皇、快心の一番をYouTubeでご覧下さい
豪力無双の魁皇をYouTubeでご覧下さい

いずれにしても、大鵬VS柏戸、北の富士VS玉の海、輪島VS北の湖といった「ライバル」は、ついぞ朝青龍の前に現れませんでした、朝青龍の晩年に白鵬が台頭するまでは。
■ 「独り横綱」の重圧について
東西に両横綱が君臨し、以下序の口に至るまで東西に力士名が連なる「蒙御免・大相撲の番付表」は、対称性(シンメトリー)の美しさに溢れた、「様式美を身上とする国技大相撲」を象徴するものでありましょう。
よって「独り横綱」という状態は、単にこの対称性という様式美を損なうのみならず、本来的に大相撲にとって「ありうべからざる状況」であると考えます。
おまけにNHKのアナウンサーやスポーツマスコミがこの「独り横綱」という言葉を多用するものだから、いつしか「独り横綱」というのは大変な重圧(プレッシャー)を伴うものだという「常識」が形成されていったのでありましょう。

しかし他の世界に目を向けると「Grand Champion(=横綱)が二人いるスポーツ」というものは、恐らく他に類を見ないものでなかろうかと思います。
よって外国人横綱である朝青龍にとって、「独り横綱」は至極当り前の状態以外の何物でもなく、そんなことを云々する角界及び日本人の心情など、まるで理解できなかったであろうと推測します。
ほとんど全てのスポーツのChampionは、「並び立とうとするライバルは叩き潰す」ことを最高善として研鑽に励んでいるのだと思います。
さもなくば、Championの座からの転落が避けられないからであります。

そもそも西の横綱が誕生するということは、現在の横綱昇進基準からして、自身が二場所連続して優勝から遠ざかるということを意味する訳で、これは他のスポーツにあっては即「覇権の交代」を意味する事態でありましょうから、横綱朝青龍としては歓迎できる状況であろう筈がありません。
という訳で、朝青龍にとしては相撲協会と好角家各位の期待に反して、何としても独り横綱状態を続けていたく思っておった次第でありましょう。
この心情は、同じく外国人横綱である白鵬にとっても同様であることと思います。
■ 追記;これは琴ノ若の「かばい手」ですね
「朝青龍、驚異の背筋力で”同体→取り直し”に持ち込んだ」として有名になった一番ですが、まぁ朝青龍は完全に「死に体」になってしまっていて、単にしがみついているだけなのですから、常識的には”同体→取り直し”はないでしょう。
しかしもしも「琴ノ若の勝ち」であったならば、まぁこの一番、YouTubeに投稿されることもなく、よってこんな一番があったことさえ忘却の彼方に追いやられていたことでしょう。
その意味では「朝青龍の勝ち」としたことによって多くの人々の目に触れることとなったのですから、「誤審」の歴史的な価値は大きかったと言えるかもしれません。
尚、美男力士・琴ノ若は現在の佐渡ケ嶽親方です。
問題の一番をYouTubeでご覧下さい
【更新日】 2011/08/23

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