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京王線の軌道巾・1372mm

■ 様々な軌道巾
JR線から京王線に乗り換えるとその軌道巾が広いことに気付かれることでしょう.
それもその筈、JR在来線の軌道巾は1067mm、京王線のそれは1372mmという寸法になっています.
しかしその後、何かの機会に京浜急行線の軌道巾を見ると、京王線よりもう少し広いことに気付かれるかと思います.
実は京浜急行線の軌道巾は1435mmでして、サイト作成者が子供の頃は、1067mmを狭軌、1435mmを広軌と呼んでいたと記憶しております.
昨今では軌道巾1435mmを標準軌と称して、それより狭いものを狭軌、それより広いものを広軌としているようであります.
狭軌を採用しているのはJR在来線を始め、東急・小田急・東武・西武等で、日本ではこれが圧倒的に多数派であります.
一方、標準軌を採用しているのは、新幹線・京浜急行及び京急と相互乗入れをしている都営地下鉄浅草線〜京成電鉄等で、関東・首都圏では少数派でありましょう.(関西では私鉄の多くが標準軌なので、決して少数派ではないようです)
こうして見てくると、京王線の1372mmという軌道巾は、かなり特殊なものであることがお判り頂けるかと存じます.
■ 路面電車起源
かつて東京では、都区内各地を都電(路面電車)が縦横に走り回っておりましたが、その軌道巾が1372mmでして、その名残は今も残る唯一の都電・荒川線で見ることが出来ます.そして同じく路面電車を起源とする東急世田谷線も1372mmの軌道巾となっております.
実は「路面電車の軌道巾」の標準が1372mmでありまして、京王線もその前身である「京王電気軌道」が路面電車起源であったことから、当然のことのように1372mmで開業しました.
その後、府中〜八王子で開業していた「玉南電気鉄道」を併合しましたが、もともと1067mmであった玉南電鉄と直通運転をするべく、府中〜八王子の軌道巾を1372mmに変更させたという次第です.
この「軌道巾の変更=改軌」という作業、前述の京急&京成の相互乗入れの際にも行なわれまして、京急の1435mmに合わせるべく、京成は1372mmを1435mmに改軌しました.恐らく二社の力関係もあってか、1435mmに統一した方が合理的との判断があったのかと推察致します.(京成も、その前身である成田鉄道が路面電車でありました)
一方、京王と玉南との直通運転の際には、二社の力関係により当然に1372mmを選択したのでありましょう.
■ 都営新宿線との相互乗り入れ
新設される都営新宿線との相互乗り入れ計画のなかで、京王線の軌道巾を新設予定の都営新宿線の1435mmに迎合させることも議論されたそうですが、まぁ諸々あって、結局は都営新宿線の軌道巾を1372mmで建設することで決着したとのこと.
しかしそうすることで、都営新宿線は東の終点「本八幡」で、京成線と相互乗り入れすることが事実上不可能となってしまいました.
もっとも、本当にヤル気があれば決して不可能ではなく、例えば広軌の箱根登山鉄道線に小田急の電車が乗り入れている小田原〜箱根湯本では、3本のレールを敷設することでこの問題をクリアしております.
写真クリックで大きくなりますのでご確認下さい.
狭軌道の狭さと、広軌道の安定性が見て取れることと存じます.
尚この方法、専門的には「三線軌条(さんせんきじょう)」と言うんだそうです.
【更新日】 2011/08/23

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